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尾根から見た傾山 |
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九折越えから東へ原生林とスズタケの混じった緩やかな尾根道を40分で、
三つ目のピークセンゲンを越す。真っ直ぐに急坂を灌木の根や岩棚を選ん
で登ると、最初の後傾山に出る。北側の眼前に本傾山の岩壁がそそりたっ
て、まるで中国南画の岩峰を見ているようである。
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九折越えから山頂までは1時間20分ほどで達した。山頂は東西に長
い岩峰で、枝ぶりの良いヒメコマツやツツジなどの灌木が岩石の間に
点在して、見事な庭園を感じさせていた。
この日は残念ながら山頂はガスに覆われ、右の写真を撮るにも、ガス
の晴れるのを待ってシャッターを切るほどであった。時折晴れたガスの
隙間から見下ろす谷間の紅葉は、既に色付き初めて綺麗であった。
山頂では風が少しあって、寒さを凌ぐために防寒具を着込むほどであ
った。 |
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山頂から、時折風によって晴れた隙間から見下ろす
谷間の紅葉は綺麗に色付き始めていた。峰峰にかか
る雲も一層の神秘性を醸し出してくれていた。
下山は三つ尾コースを計画していたが、悪天候のため
に断念して、登ったコースを引き返すことにした。九折
の登山口に付いたのは夕刻の4時50分であった。 |
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