1602m
 大分県緒方町
 カンカケ谷の沢を登る
緒方町は原尻の滝の脇を通って、上畑から左折、九折鉱山跡の登山口か
ら登る。直ぐに標高400mの標識があり、山頂までの高低差が1600mだ
と分かる。まもなく原生林に入り、分岐点を左に上っていく。
1時間位でカンカケ谷へ出る。この沢をおよそ100m登って左の対岸へ取
り付く。しばらく登ると林道に出る。拍子抜けしてしまうが、気を持ち直して、
直ぐに鉄製の階段を登り、再び原生林に入り急坂となる。
スズタケが増えてくると、丘状をなす九折越えの草原に出る。
 尾根の十字路、九折越え
九折越えの草原に出るとホッとする。標高1250m位だろ
う。右手50mに山小屋があり、右折すると尾根伝いに祖母
山へ、直進すると尾根を越えて見立てへ、左折すると傾山
頂まで2.5kだ。
ここで丸太のベンチに腰掛けて一休み。シーズンならここで
何組ものパーティと出会い、楽しい会話も出来る。
この日は年輩の登山者も多く、由布岳、大船山、大崩山、
そして傾山と4日間毎日登っている年輩のご夫婦と出会っ
た。全く敬服した。
 尾根から見た傾山
九折越えから東へ原生林とスズタケの混じった緩やかな尾根道を40分で、
三つ目のピークセンゲンを越す。真っ直ぐに急坂を灌木の根や岩棚を選ん
で登ると、最初の後傾山に出る。北側の眼前に本傾山の岩壁がそそりたっ
て、まるで中国南画の岩峰を見ているようである。
 10月の傾山々頂
九折越えから山頂までは1時間20分ほどで達した。山頂は東西に長
い岩峰で、枝ぶりの良いヒメコマツやツツジなどの灌木が岩石の間に
点在して、見事な庭園を感じさせていた。
この日は残念ながら山頂はガスに覆われ、右の写真を撮るにも、ガス
の晴れるのを待ってシャッターを切るほどであった。時折晴れたガスの
隙間から見下ろす谷間の紅葉は、既に色付き初めて綺麗であった。
山頂では風が少しあって、寒さを凌ぐために防寒具を着込むほどであ
った。
 山頂からの秋の景観
山頂から、時折風によって晴れた隙間から見下ろす
谷間の紅葉は綺麗に色付き始めていた。峰峰にかか
る雲も一層の神秘性を醸し出してくれていた。
下山は三つ尾コースを計画していたが、悪天候のため
に断念して、登ったコースを引き返すことにした。九折
の登山口に付いたのは夕刻の4時50分であった。
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