口が原遺跡(くちがばる)(KGB)

8口が原遺跡(くちがばる)(KGB)

所在地     大字高瀬字ド木ノ上6951番地ほか
調査期間    970210〜970331
聞発面積    200,OOOm!
調査面積    9,OOOm’
調査年次    I年次(次年度継続調査)
遺跡の時代   縄文時代〜近世
遺跡の種類   集落跡
担当者     土居和幸・森山敬一郎・吉田博嗣

遺跡の位置
遺跡は、日田盆地の南東、三隈川の南側で大山川と高瀬川に挟まれた標高約155m
の台地上に位置している。
周辺には多くの遺跡が確認されているが、西側の台地上に所在する上野遺跡は市内
では代表的な遺跡のひとつである。

調査の慨要
機械による表土除去作業ののち、作業員で遺構検出作業を行った。調査は次年度も
継続予定であるが現時点で明らかになっている内容は以下のとおりである。
遺構検出の結果、竪穴住居跡12軒・掘立柱建物跡・土坑・柱穴などの遺構が確認
された。遺物は、黒曜石・土師器・須思器・陶磁器等が出土している。

時期を特定できる遺構は、4号住居跡より出上した甕、高坏から古墳時代初頭〜前期
に、3号住居跡より出上した須恵器の蓋などから奈良時代(8世紀中頃)に比定できる
ものである。その他、カマドを有している竪穴住居跡が2軒確認されている。

まとめ
周辺の台地と比べると遺構の密度はさほどではないものの、古墳時代〜奈良時代に
かけての集落が遺跡の中心となりそうである。また、調査区中央に柱穴が集中して
おり建物群が想定される。調査は平成9年度も継続して行う予定である。(文責吉田)

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