3口が原遺跡(KGB)
所在地 大字高瀬字木の上6951ほか
調査期間 980401〜980423
開発面積 200,OOOu
調査面積 9,OOOu
調査費 原因者負担
調査年次 1年次
遺跡の時代 弥生・古墳・奈良・中世・近世
遺跡の種類 集落
担当者 吉田博嗣
遺跡の位置
遺跡は日田盆地の南東、三隈川の南側で大山川と高瀬川に挟まれた標高約155mの
台地上に位置している。
台地の眼下に広がる沖積地には縄文時代早〜晩期にかけての手崎遺跡や大部遺跡の
発掘調査が行われている。また、谷を挟んだ西側の台地には奈良時代の遺構を中心と
した複合遺跡(旧石器〜近世)である上野遺跡が所在する。
調査の概要
遺構弥生時代後期: 竪穴住居跡1基
弥生時代終末〜古墳時代初頭:竪穴住居跡2基
古墳時代前期〜後期: 竪穴住居跡8基
奈良時代: 竪穴住居跡1基
掘立柱建物跡 土坑など
遺物 石器・弥生土器・土師器・須恵器・輸入陶磁器など
まとめ
盆地に所在するほかの台地上の遺跡と比較すると遺構の密度はさほどではないものの
弥生時代後期〜古墳時代にかけて継続的に集落が営まれてきたことが確認された。
また、調査区中央西側で余良時代の住居跡が1基検出されたほか、台地東側で掘立柱
建物跡(2間x2間)が確認された。
さらに台地東側の縁辺部において確認された5号土坑は馬蹄状の平面形態で奥行
2.8m、最大幅2,3mを測る。1つの空間を有している点や出入口と思われる階段
状の施設などから地下式坑の可能性を考えてみたが出土遺物はなく時期を特定する
ことはできなかった。
(参考文献)吉田博嗣編『口が原遺跡』 日田市教育委員会1998年
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