4。その他の遺物(第35・36図)

次に示すものは、表土中および遺構検出中に出土した遺物で図化可能なものの一部で
ある。

(土器)
1は土師器の甕である。色調は内外面ともに暗茶褐色で、胎土は角閃石、
石英および白色砂粒を含む。外面の頚部から胴部にハケ調整を持ち、内面はヨコ方向
にケズリを施している。復元口径は15.3pで、遺存高は10.0pを測る。

2は高坏の坏底部である。色調は内外面ともに淡褐色で胎土は角閃石、石英、白色粒、
茶色粒を含む。調整は摩滅がひどく不明である。

3は高坏の底部である。色調は淡茶色を呈しており、胎土は角閃石、白色粒、赤茶色粒
を含んでいる。遺存高は約3.5pを測る。

(石器)
1は黒曜石製の石鏃である。法量は最大長3.5p、最大幅2.5pを測る。
2は姫島産黒曜石製の石鉄である。法量は最大長3.5p、最大幅3.0pを測る。
3は黒曜石の未製舐である。
4は黒曜石で使用剥離痕を1側面にもつ。
5は石匙の未製品で黒曜石製である。法量は最大長5.0p、最大幅3.0pを測る。
6はサヌカイト製の石匙である。先端部を欠失している。法量は最大長7.5p、
  最大幅3.5pを測る。
7は頁岩製の磨製石斧である。基部を欠失している。法量は最大長9.Op、最大幅
  5.0pを測る。
8は安山岩製の磨石である。4主面をすべて使用している。法量は最大長14.2
  p、最大厚3.Op、最大高2.7pを測る。

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