4。その他の遺構と遺物

4。その他の遺構と遺物

土坑

近世の土坑以外に、8基の土坑が調査区中央より南側で検出された。いずれも遺物の
出土はなかったものの埋土の状況から中世以前に湖る遺構と考えられる。

とくに3〜7号遺構は掘り方がしっかりしており、深く、底面には杭状の掘り方を持つ
ものが多いことから、縄文時代の落穴遺構の可能性が高い。以下各遺構ことに説明を
加える。

3号土坑(第29図)

検出面のプランは楕円形で主軸を南北方向に向ける。長軸約1.43m、短軸
約0.99m、深さ約1.80mを測る。検出面より約30cm下から隅丸長方形の
掘り方にかわる。底面はほば平坦で、側面は垂直に立ち上がる。底面は長軸約1.33
m、短軸約0.38mを測り、4つの杭状痕跡が存在する。杭状痕跡の深さはほぽ
15cmを測る。

4号土坑(第29図)

検出面のプランは隅丸方形で主軸を南北方向に向ける。長軸約L43m、短軸約
0.99m、深さ約0.50mを測る。底面はほぽ平坦で、長軸側両側面には段を
有する。底面は長軸約0.75m、短軸約0.46mを測り、中央には杭状痕跡が
1つ存在する。杭状痕跡の深さは17cmを測る。

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