日田地方旧石器時代の遺跡と遺物

**日田地方旧石器時代の遺跡と遺物 ** 

** 旧石器時代の遺跡

* 福島原遺跡...天瀬町大字中川字福島   }

* 宇土遺跡....天瀬町大字五馬市字宇土  }後期旧石器のナイフ形石器

* 平原遺跡....天瀬町大字塚田字平原   }細石刃(さいせきじん)

大山川流域の石材としての黒耀石,英彦山.津江山地,女子畑台地から五馬台地につづ く大草原には後期旧石器を代表するナイフ形石器.細石核(さいせきかく).尖頭器が 採集されている.

石器は形式上,石刻石器...伐採や土堀,剥辺石器...動物の皮剥ぎや,肉切り用 にわけられ,杉久保型.東山型(東北.中部北半),茂呂型(関東,中部南半),国府 (こう)型(瀬戸内地方)等があり長者原遺跡からは国府型が採集されている.

細石器には細石核...細石刃を連続剥離する石材で剥離技術の違いで円錐型. 半円錐型の野岳(のだけ)型,舟底型.半舟底型のの福井型に分けられ,細石核 ,細石刃は萩尾稲荷周辺から採集されている.

尖頭器は槍先用の刺突石器で製作上からは,両面加工,片面加工,及び中間的の3つ に分類され,形態的には,柳葉形,月桂樹葉形,有肩形,三角形,菱形等があり, 平野遺跡周辺より採集されている.

** 遺跡と遺物

* 長者原遺跡..日田盆地西南の穴観音古墳(国指定)の近くにあり,標高115m 付近からは安山岩製の「翼状剥片」を素材としたと水底される「国府(こう)型ナイフ 形石器」黒耀石製の縦長剥片を素材としたナイフ形石器と細石刃が採集されている.

* 平野遺跡...長者原遺跡より南西1.4km市営平野球場付近にあり,無斑晶 流紋岩製の横長剥片を素材とする大形の三稜尖頭器と黒耀石製の「三面加工石器」が 採集されている.

* 萩尾遺跡...萩尾神社の南西側の丘陵地にあり,黒耀石や,安山岩製の小型 ナイフ形石器と,台形石器,黒耀石製の細石核,と細石刃も採集している.

* 田代遺跡...盆地より北西に6km,田代山(342.7m)南東山麓部の 低丘陵地にあり,黒耀石製のナイフ形石器,細石刃核.細石刃が採集されている.

* 千倉遺跡...盆地の西から北をとりまく山地地帯,田代遺跡より北東へ3.2 km,千倉ダムの東岸にあり,渇水時に黒耀石製のナイフ形石器,チャートの石核, 剥片が採集されている.

* その他の遺跡...千倉遺跡の東南から東側一帯,花月川を眼下に見おろす竜体山 (345.2m)の周辺の丘陵地では剥片が採集されている.

* 盆地をとりまく台地から山地に続く遺跡として,小原(こばる),吹上 (ふきあげ),柴尾(しばお),月出山(かんとう),松野原(まつのばる), 田の原(たのはら),河内(かわうち)の遺跡からナイフ形石器,細石器が採集 されている.

参考文献:日田市史H2年12月11日,日田市発行

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