福岡県太宰府市 祭 鬼すべ 1月

94/03/11 13:08:29 HITA     福岡県太宰府市 祭 鬼すべ 1月

鬼すべ(福岡県太宰府市、1月)

〔案内文〕        日本三大火祭りのひとつに数えられる「鬼すべ」は、寛和2年(
986年)大宰大弐菅原輔正に依って行われたのが起源で、毎年、1月7日夜太宰府
天満宮の祓殿(鬼すべ堂)で行われる。

この祭の内容は、荒縄でしばられて祓殿に閉じ込められた鬼を燻り出すというもの
で、一般的にいえば、節分の日に行われる「鬼やらい」や「豆まき」と同じ意味をも
つ祭である。

鬼は大町、鬼警固は新町、五条、鬼の敵方の燻手は三条、連歌屋、馬場と、それぞ
れの氏子が役割を分担する。大団扇やカリ股を持つ200人の燻手と、大松明やテン
棒を持った鬼警固200百人が共に筒袖、梅鉢紋の法衣を着て双角の縄鉢巻をしめ、
縄襷をかけた勇ましい姿で祓いを受け、鬼すべ堂にくり込み、配置につく。宮司以下
神官は松明の先導で鬼すべ堂に入り、火渡役に忌火が渡される。鬼すべ堂の前に藁2
00把、青松葉33把を積んで作ったカマに火がつくと、黒煙が大団扇で堂内へ送り
込まれ鬼を燻す。一方鬼警固は鬼を救おうとテン棒で祓殿の板壁を打ち破る。やがて
三方の板壁が破られ、48ケ所を荒縄でしばられた鬼が鬼面をふりかざして堂内を7
7回半まわる。1回まわるごとに、神官は卯杖で鬼をたたき煎豆を投げ、次に殿外を
3回まわったところでこの神事は終了する。

なお、この時に燻された松の枝や祓殿の焼け跡に残る板麗れや灰は、古くから“災
難よけ”“火災よけ”とする風習がある。見物の人々は、それを家の門口にさげたり
、台所に置き毎日の無事な生活を願う。

〔一口メモ〕      太宰府天満宮の「鬼すべ」は、古くは追儺祭といわれたもので、
一般的にいえば節分の日の「豆まき」や「鬼やらい」と同じ意味を持つ祭である。祓
殿(鬼すべ堂)で毎年古式通り行われ、鬼すべ堂の中に立て篭もる鬼を燻し出す火ま
つりで、災難消除、火除の神事として全国三大火祭のひとつである。

〔期間〕        1月7日
〔見所の日時〕  1月7日午後9時〜10時
〔場所〕        太宰府天満宮祓殿(鬼すべ堂)
〔交通〕        西鉄太宰府駅下車、徒歩10分
〔文化的価値〕  昭和51年福岡県無形民俗文化財
〔観客動員数〕  約3万人
〔問い合せ先〕  太宰府天満宮(電話  092―922―8225)

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