掛け軸 書 平野五岳 11
楠公廟下作
大丈夫心唯一忠 凛然義烈徹蒼穹
身雖已死心不死 七生滅賊我事終
粛々祭神如神在 聖代恩華酬前功
今日国無兵戈難 邨々有酒民意豊
休説五百五十年前事 楠公庿下酔春風
意志の強い大人物、楠公の心は唯一徹の忠義心で、厳しく凛々しく大儀に捧げた魂は大空にまでも貫き通っている。
身は既に戦場で果てたけれども心は死ぬことはぬ無く、
七度人間に生まれて賊軍を滅しその任を終えるのである。
恭しく祭神を拝していると、神は現実にいますように感じられる。
聖天子の御代になって恩賞にあずかり前功は報いられている。
今日では国中に戦争もない平和な世とり、村々には酒もあって人々は豊に潤っている。
もう五百五十年前の南北朝の悲運は語ることは止めよう。
楠公の廟前で春風に酔い平和を称えたいのである。
訳は五岳上人詩集より
大丈夫心唯一忠 凛然義烈徹蒼穹
身雖已死心不死 七生滅賊我事終
粛々祭神如神在 聖代恩華酬前功
今日国無兵戈難 邨々有酒民意豊
休説五百五十年前事 楠公庿下酔春風
意志の強い大人物、楠公の心は唯一徹の忠義心で、厳しく凛々しく大儀に捧げた魂は大空にまでも貫き通っている。
身は既に戦場で果てたけれども心は死ぬことはぬ無く、
七度人間に生まれて賊軍を滅しその任を終えるのである。
恭しく祭神を拝していると、神は現実にいますように感じられる。
聖天子の御代になって恩賞にあずかり前功は報いられている。
今日では国中に戦争もない平和な世とり、村々には酒もあって人々は豊に潤っている。
もう五百五十年前の南北朝の悲運は語ることは止めよう。
楠公の廟前で春風に酔い平和を称えたいのである。
訳は五岳上人詩集より