98/07/01 13:45:44 広報ひた 咸宜園 −1 (7/1) □□□□□ 咸 宜 園 − 1 □□□□□ 秋風庵この1年 史跡・咸宜園跡は、1932年(昭和7年)に国史跡に指定されました。現在は、秋 風庵と西塾井戸だけが残っています。その秋風庵も解体修理を終えて平成9年4月にオ ープンしました。 そこで今号から毎月1日号で、オープンして1年がたった秋風庵についてお知らせし ます。 ご存じのとおり、咸宜園というのは、1817年(文化14年)に廣瀬淡窓の開いた 私塾で、約80年の間に全国から4800人以上の若者がここ集い学びました。そして 大村益次郎、上野彦馬、長 三州、清浦奎吾など有名な人を多く輩出しました。 秋風庵は、この咸宜園跡に残っている唯一の建物ですが、これは淡窓先生の伯父廣瀬 月化が1781年(天明元年)に建てた居宅で、のちに淡窓先生の住居になりました。 老朽化したので平成6年から解体修理を行い、江戸時代末期の姿に復元され、平成9年 4月21日に3年ぶりにオープンしました。そして、新聞や雑誌、テレビなどで数多く 取り上げられたこともあり、多くの方が秋風庵を訪れるようになりました。 淡窓先生が生まれたのは、1782年(天明2年)4月11日で、亡くなったのは 1856年(安政3年)11月1日です。そこで昨年11月1日には淡窓会主催の「平成淡 窓祭」が秋風庵で催されました。また、今年の1月26日には「第44回文化財防火デー 防火訓練」が開催され、春には「ひなまつり」に伴って来訪者が多くなりました。 解体修理のため長い間、見学できなかったこともあって、昨年度の来訪者は廣瀬旭荘 上野彦馬その他の塾生の子孫や関係者など、全国各地はもちろん海外からの訪問者を含 め、1年間で2万3000人にのぼりました。 今年も来訪者が次第に増えています。今まで訪れる機会のなかった方も是非、ご来訪 ください。お待ちしています。 文/咸宜園解説者 後藤 孝広瀬淡窓物語の表紙に戻る。 元に戻る。 |