淡窓祭 

98/12/01 12:02:14 広報ひた 咸宜園−6 〜淡窓祭〜 (12/1)

          □□□□□ 咸 宜 園 −6 □□□□□

           ===== 淡窓祭 =====

 今年も淡窓先生の遺徳をしのぶ「平成淡窓祭」が11月1日に、咸宜園跡の秋風庵で
多くの方々が参加され開かれました。
 この淡窓祭は「淡窓会」が主催しているもので、今年で第2回目を迎えました。
 11月1日は淡窓先生の命日です。淡窓先生は、1856年(安政3年)11月1日
に亡くなり、「長生園」に「文玄先生」として葬られています。
 この「長生園」は、廣瀬家の墓所で、ほかに旭荘、林外、濠田及びその婦人などの墓
があり、また自選の墓碑もあります。昭和23年1月14日には国の史跡に指定されま
した。
 当日の式典では、日田市文化財調査委員会会長の田中 晃氏による、淡窓先生の「敬
天」の教えについての講話が行われ、そして講話に引き続いて、日田市文教祭書写展で
毎年贈られている「淡窓賞」の表彰式が行われ、小中学生28人のなかから、咸宜小6
年の梅野愛子さんが淡窓賞を受賞されました。
 その後、淡窓先生の詩「観音閣上」を吟詠され、最後に淡窓先生の子孫の方々を代表
して廣瀬富子さんが、お礼の言葉を述べられて終わりました。
 今、JR日田駅の待合室に「敬天」の額が掲示されています。それには、「人、天を
敬うことを知れば、則ち、善は勉めずして成り、悪は禁ぜずして去る。廣瀬淡窓」と書
かれています。
 淡窓先生は「敬天」の思想を生涯に貫かれました。講話を通じ、吟詠を耳にされた人
々は、感動されたのではないでしょうか。現代社会に生きている私たちはもっと教育者
としての淡窓先生、そして塾生に学びたいものと思いました。
 淡窓祭の行われた秋風庵の庭は、いま晩秋の姿をしています。

                       写真・文/咸宜園解説者 後藤 孝

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