専業主婦のなげき     
私は専業主婦です。
朝から晩まで、家の中で掃除、洗濯、食事の用意と家事に埋もれて一日が過ぎていきます。
出かけることって言えば、子どもがらみの用事か、近所のスーパーに買い物ぐらい。
朝起きてから、寝るまでジャージ着て、化粧もせずに、もくもくと際限のない家事をする生活。
勿論、家の中にばかりいるわけですから、そんな格好でも平気でしたし、自分のポリシーは
これだ!(見かけより内容)なんて思っていました。
近所のおばちゃん連中から、「よくやるねー!」と誉められ、嬉しくなった私は
完璧な主婦を目指して頑張ろうとさえ思っていました。

午後、暇な時間に本を読んだり、TVのワイドショーを見たりと「こんなぐうたらできるのも
専業主婦の特権だー」なんて満足していましたし、
子どもの学校のPTA活動も専業主婦だからこそ時間を気にせずにやれるし、仕事があるから
としり込みをする共働きのお母さんを、嘆きつつも私が頑張らねばって、気負っていました。

このまま、何事も無く年取っていけばそれなりに私は、幸せだったのかもしれません。
ところがある日、目覚めてしまったのです。

子育てが終わりちょっとの間、空の巣症候群って言うのか、やけに手持ち無沙汰でさびしい
気持ちになりました。
このままではいけないとはじめたのがパソコン。
前に書いたように今では、大のお友だちなのですが・・・このPCのおかげで私は目がさめて
しまったのです。
そのころは、子ども達も、自分の夢に向かって一人ずつ巣立って行ってましたし、
家事も手慣れてくるとそんなに情熱も持てなくなっていました。
私っていったい何をしているんだろう、このままずーっと、年とっていって終わるのかな・・などと
自分の生き方に、形にはまだならなかったけど不満も出始めていたのかもしれません。

そのとき目についたのがこの言葉。

「男性は、『女のあるべき姿』を押しつけて、女性の生き方を制約して
きました。全ての女性をたった1つの型に当てはめようとしてきたのです」

―ヒラリー・クリントン 米大統領の妻

私も、『女のあるべき姿』を母親から押し付けられてる!って思いました。
実際、母は、主婦の鑑だと思っています。

我が家では、男と女の区別がはっきりしていて(昔はみんなそうだったのでしょうが)
男は外でお金を稼ぎ、女は内で家を守るというやつです。
女は、稼がないので、男のしたに見られました。って言うよりことさら自分を低めていた
感じです。
夕食のおかずは、父や祖父は何品か多く、母や祖母は残り物。
お風呂は、祖父、父が先で、それから子ども、母は遅くなってから終い湯。
お正月、お盆などは大変です。男が機嫌よくさけ飲んでる間中、朝から晩まで台所に
たちっぱなし。
母などは、たとえ父が遊びで遅くなったときも、寝ないでまってる妻でした。
ただひたすら、父の言うなり機嫌を損ねないように「仕える」って言う感じです。

だから、そこまで徹底していたわけではないのですが、私の中には母の考えそのままの
男はこうだとか、女はこうあるべきという姿がありました。
私たちも結婚当初は共働きでしたが、主人に家事を手伝ってもらおうなんて考えても
いませんでした。
まして今は専業主婦、
男は家事なぞするもんじゃない!家事は女の仕事だと思っていましたから。
家事を一緒に楽しむとか言う発想はまったくありませんでした。

ところがです。
PCをはじめてから、インターネットで思わぬ友人も出来、メール交換するようになってから
この考え180度変わってしまったのです。
先ず驚いたのが、世の中のご主人達のまめなこと。料理どころか梅干だってつけるみたい!
そういえば、弟の場合も、家事手伝ってるし、子育てやるしなー。(私は弟が尻に敷かれてる
だけって思っていましたが・・・・)

奥さんの趣味を、応援したり、二人の思い出作りなんて・・・・どうしてこう違うの!
男の人が、家事を楽しんでいて、手料理で夜には奥さんと晩酌。なんてご夫婦も!
家族みんなで、生き生き楽しんでる。女だからって、遠慮してない。
主婦だからって、何の遠慮も無く、ステーキ食べてる
(自分ながら、イジマシーーって思ってます、でも
そのことは私にとってはある種、衝撃的なことだったのです。
えーー!そんなことしていいの?)

主婦だから、女だからということで押さえつけられてたものが一気に噴出してきました。
人生残りのほうが少ないって言う気持ちも拍車をかけます。
我慢なんかよそう。私だって、おいしいもの食べて、楽しく生きていきたいよーー。
ぐんぐん、不満が膨らんできます。
ぐちぐち言う私に、子ども達は「私たちのために我慢してるとか言われると
むかつくんだよね、好きにすればいいじゃん」などという始末。

よし!お母さんは、好きにするぞ!
あんたらのためって思ってきたのに・・・・
「生きがい」って思って、すがりついていたものが、コトンって倒れたような気がしました。
そうよ、子どもは子どもの人生、私は私の人生考えなくちゃ。
私にはあきらめた夢があるじゃない、もう1回それの実現のために頑張ってみようかなー
林真理子さんは
「普通の主婦なんかも野心を持って『こういうふうになりたい!』ということを口にできる
世の中になった。」って書いています。
そうだよ時代は動いてる、女の時代がやってくる。私も、頑張るんだ!
そう思ってるんです。

だけど専業主婦なんです。何も出来ない、知識も無い、お金も無いのないないづくし
さーどうしたものか、今悩んでいるところなんです。


私にできること

私にできることいろんなことを考えています。
飛び立つ前に助走しないといけないけど 今それなんだって思います。
地域のワーカーズコレクティブに登録しました。
できることから始めなきゃ・・・

メルマガに寄せられたコメントです
2000/10/05 08:52:44 めろん さん
今まで頑張った分、好きなことしても、ばちは、当たらないと思うよ。