阿蘇カザル館

先週の金曜日、私は友達と2人で阿蘇にある「(風流館)カザル館」を
たずねました。
「カザル館」はYさんという方が自費で作った文化創造館です。

知り合いから、カザル館のことを教えてもらった時は
文化創造館なんていう施設を自費で作られるなんて、Yさんって
よっぽどのお金持ちなんだろうと思ってました。
そして場所は阿蘇の西原村という所です。辺鄙な地に建つ文化創造館?
ワァー想像できません!私の頭の中は?マークだらけです。

カザル館では、定期的にコンサートや講演会が開かれているらしく
11月には「能・狂言面作家」大塚亮治先生の講演会。
で、その案内のFAXと大塚先生のH・PのURLも頂いていました。
http://www.hi-ho.ne.jp/four-season/#Japanese
そのホームページを見ていて、なんだかそこに行ってみたくなりました。
なんともいえないほど心の和んでくる、そんなお面を作ってらっしゃる方
が気にいった場所っていったいどんなところなんだろうって・・・

カザル館の事を教えてくれた友達の話では、
裏山にはマツムシソウやウメバチソウが群生しとてもきれいな所だ
というし、今サンキライやウメモドキの実が色づきリースに飾るのに
ぴったりだっていうし・・
これは、絶対行かなきゃそう思ったわけです。

朝、早めに用事を片づけていざ出発!
絶好のドライブ日和でした。

昼前に西原村に到着。
早速、カザル館を訪問しました。
館長のY先生、忙しいお時間を割いて私達を迎えてくれました。
Y先生は想像していたよりずーーっとお若くビックリしました。
まだまだ40代といっても通用しそうなぐらいです。(ホントは60代!)

Y先生は熊本市内で中学校の国語の教師をされてたんだって。
西原村は名水の里、阿蘇の覆流水がいたるところから湧き出し
遠くから車でたくさんの人が水汲みに訪れます。
何を隠そう、Y先生もその中の一人だったとか!
古代から水のあるところに文明の夜明けあり!というように
水のある場所には人が集まり、文化が生まれるというのが先生の持論、
退職を機に人の集まる場所作りをしたいと考えた先生は、すぐさま
この場所しかないと一大決心。

カザル館で地元の主婦の方が日に限定10個しか出さないという
お昼を食べながら、しばし先生と談笑。

「こういった施設を自費で作るなんてすばらしいですねー」と一寸感激モードで
私が言うと、「深く考えたら出来ないですよ・・」と(クールにながされました)
先ず第一に収支とか考えてないし、(ふむふむ)いろんな人から「採算も考えないで!」
等といろんな事を言われたけど(まっ、私だってそう言うだろうなー)
「そういったこと考えてたらできないですよ・・・」(うーーん、普通はそうだよねー)      
お金はなかったけど、「こういったものを作りたい」と相談したら
教え子の大工さんが天草から毎日通いで、採算ド返しで建物を作って
くれたって。教え子って、財産だねーー!(いや、先生の人徳か!)

カザルの先生は、言います。
ここに来て「何があるんですか?」とか「何するところなんですか?」とか
「何が売りなんですか?」なんていう人には来て欲しくないって・・・
(私も、無邪気にそう聞きそうなんですが・・・)
ここの自然を楽しみ、ここで話をして、いき方ややる事を決めていく・・
決めない事が決まりというか、集まる人が決めていくそういった所
なのだそうです。
縛られたくないからスポンサーをつけない・・・
これからの生き方道場・・・そういうところを目指しているんだって。

「すばらしい自然がある、それだけでいいじゃない!」
っておっしゃいます・・・(なるほどねーそういう事かー、納得!)
時々開かれるコンサートや講演会の出演者の方は
この場所が気に入り旅費ぐらいできていただいてるのだそうです。
阿蘇の大自然とそれからY先生のお人柄なんでしょうねー

カザル館をおいとまして、私達は知り合いの車で裏山に登りました。
山頂付近の日陰には、朝方の冷え込みで出来た霜柱が残ってました。
でも、風もなく日ざしはポカポカ暖かでした。
感激だったのは、ウメバチソウ、マツムシソウがまだ咲いていた事。
サンキライもやぶの中を分け入って取ってもらいました。

それから「竹とんぼ」という絵本のお店にも行きました。
この店は、トルストイの翻訳家の北御門二郎(きたみかどじろう)さんと
いう方の娘さんがやってるお店です。
娘さんは(と言ってももうお孫さんもいるおばあちゃんですが)
ハーブやお花をいっぱい育てています。お庭に入り見せていただきました。
日当たりの良い花壇からは阿蘇の外輪がくっきりと見えてます!
5月頃が花盛りになるから、そのころ見に来てと言ってくださいました。
絵本と阿蘇の自然とそれからハーブとお花畑なんて
ホント!「癒し」を絵に描いたような世界です。
http://taketonbo.net
(↑の「暮らし」の中の少年Tを読んでみて!)

西原村ってねー、別荘地として売り出したところにバブルがはじけて
地価が下がり、都会暮らしに疲れたり定年退職し老後を美しい自然や
おいしい湧き水のある場所で・・・なんていう人で人口が徐々に増えているって!
空港まで約10分、熊本市内へも20分ぐらいでいけるという交通の便利さもあるし、
都会からの人が多いせいか、田舎なのに活気がありチョッとアカデミックなところ。
私も、こういうところにすみたいなーそう思いながら帰りました。
写真を下のURLにアップしてます。お暇なら見に行ってください。

▼「風流館(カザル)」へアクセス!!
http://www.photohighway.co.jp/AlbumPage.asp?un=31732&key=576267&m=0

メルマガに寄せられたコメント

2001/12/14 17:04:59 とんま さん 毎回楽しく読んでます。