1587m
 大分県久住町
 男池からの原生林
黒岳へのコースは、男池からが一般的だ。入り口で清掃協力金を納めて
遊歩道に入り、橋を渡ったところが登山口。直ぐに原生林に入り、勾配の
緩やかなコースで森林浴を楽しみながら進むと、ほどなくして「かくし水」に
着く。岩陰からの湧き水が流れており、この冷たい水を補給すると良い。
巨木林の中を徐々に高度を上げ、登りつめてところで斜面を下るとそこは
「ソババッケ」だ。
 秋に行きたいソババッケ
ソババッケは窪地で、ここから右折すると大戸越えまで約50分。真っ直ぐに
進むと風穴までは1時間と少しの距離である。ここも植物の宝庫で、ヤブレ
ガサ、モミジガサ、テンニンソウ、ツクシコウモリ、バイケイソウ、オオバショ
ウマ、ハナイカダ、ヤマアジサイ、オタカラコウ、などの草花をみる。
黒土の露呈した沼地にはマユミが群生しており、赤い実を付ける秋は最高
だ。とくに10月下旬頃がベストで、奥ゼリにかけての紅葉が圧巻。
 夏には冷気を感じる風穴
ソババッケから風穴までは、最初は道も平坦歩きやすいが、やがて岩石の
露出した高低のある道に変わる。このあたりで予想もしなかった野生の猿
と目前で鉢合わせした。大きな猿で、驚きもせず、私達の脇をすれ違って
消えた。私達の方が驚いて身構えてしまった程であった。
自然林の美しさに浸りながら歩いているうちに、いつしか一隅に風穴のあ
る分岐点に着く。ここは黒岳と大船山の落ち込んだ鞍部である。風穴には
年中万年雪が残ると言われ、夏は冷気を感じるが、穴の内部は狭い。
この分岐点を真っ直ぐに進むと白水に下る。黒岳へはここから標識に従っ
て左折して、急斜面の手強い登りに挑むことになる。
 天狗山頂の巨岩
50分ほどで高塚と天狗の鞍部に出る。ここが双方の山の分岐点で、どち
らの山頂へも15分程度で登られる。まず右へ折れて天狗を目指す。
まもなく天狗の巨岩の山頂が見え、岩に立てば展望は良く、大船山、平治
岳を間近に、阿蘇根子岳、由布岳、祖母、傾山などが一望できる。ことに
北側眼下のみいくぼ、荒神の森の樹海はいつ見ても美景である。
 黒岳山頂
天狗からいったん鞍部まで戻って、再び反対側の高塚へ登る。
高塚は黒岳の主峰で、落葉後の黒々とした様が山名の由来だ。
山頂はミヤマキリシマや灌木に覆われ、展望は北方角が特にさえない。
左の写真はシャッターを押す指に蝶がとまり、そっと左指でシャッターを
切った一コマだ。
下の写真は天狗の岩の上から納めたパノラマ写真だ。大船山の左には
阿蘇中岳や根子岳も見えていた。
天狗から見たパノラマ風景
大船山 米窪 北大船 三股山 平治岳 飯田高原
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